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陰と陽はエネルギー的にバランスをとって拮抗しようとする力が働きます。 ですから、卑近な例で言えば、人間の感情も自分の中で、バランスをとっており、それは行動や態度となって顕れます。 たとえば、人に対して非常に厳しい(陽)人は、反面、人に対する優しさも人一倍持っています。好き(陽)嫌い(陰)の感情も、何かを大好きになる人は、一方では、大嫌いになる本性も持ち合わせているし、人前で非常に明るく(陽)振舞う人は、独りになると孤独感(陰)が強まります。
よく監察していますと、そういう人があなたの周囲にも必ずいるはずです。 また、自分が悪いこと(陰)をしたと思ったら、その罪悪感から何か善いこと(陽)をしてバランスをとろうとするのも陰陽の法則の顕れです。 芸能人が出ているバラエティ番組などで、自分が浮気したときなどは、妻に豪華な宝石とか車などを買ってプレゼントをしたような話を耳にはさみますが、これなどもその例です。
もう少し掘り下げて言いますと、いま挙げた例は、自分の心の中に善(陽)と悪(陰)という二面性を取り入れているために、自分の心が悪のほうに傾いていくと、そのバランスをとるために、反対側の善だと思えるほうの行動や動作となって顕れるのです。 たとえば「社会的な地位や名誉を得たい」(陽)と強く望む人は、反対にそれが得られないときの不安や心配(陰)を強く抱いているし、「もっとお金が欲しい」(陽)と強く願う人は、「貧乏(陰)」を嘆く気持ちも強いのです。 自分が持っている陰と陽の感情や気持ちというのは、自分の心の中に潜んでいるもので、成功や失敗、幸や不幸といっても、すべて自分の心の中に持っている価値基準で自分自身が勝手に判断しているだけです。
要するに、目の前に現れている現象というのは、単に現象であるにもかかわらず、人間が自分の心の中(陰)に持っている価値基準的なものを、目に見える外観(陽)の現象を通して見せられているだけなのです。 ですから、身近に嫌いな人がいるとすれば、嫌いだと思っている人は自分の心の中に嫌悪の念が存在していることを教えられているということです。 もっと言えば、自分の心の中に「好き・嫌い」という袋を持っていることを教えられているのです。 それは自分の中に存在するものでありますから、嫌悪の対象となる人間がいなくなっても、また同じような人が現れると、嫌悪の感情が再び自分の中から浮かび上がってくることになります。 「好き・嫌い」という袋を捨てない限り、死ぬまで同じことのくり返しです。 |
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